自分らしさを応援するスポーツメンタルコーチ
杉村康之オフィシャルサイト
トップ  プロフィール  コンセプト    実績・お客様の声  お問い合わせ
メニュー

心の中に静かな部屋を持って落ち着いて判断する

※現在の私のHP上ではラグビー選手をサポートの中心にしている表現ですが、全スポーツ競技を対象にサポートしております。HPでサポートは全スポーツ競技対象と分かるように内容改修中です。
試合では真剣に気持ちを高めて臨むと思います。その高めた気持ちで集中力はあがりますが、一方気持ちをコントロールする冷静な心も合わせて持ちたいところです。そこでこの自分の中の冷静な心の部分を「静かな部屋」と表現して、その部屋の作り方を解説します。

花園トーナメント表

 

 

スポーツメンタルコーチの杉村康之です。

 

 

桐蔭学園の強さとは

昨日、全国高校ラグビー準決勝を観戦してきました。

桐蔭学園と国学院栃木の関東対決では、国学院栃木が前半14対8とリードするも桐蔭学園が後半2T2Gと1PGで着実に得点を重ねて逆転勝利しました。

準々決勝でも桐蔭学園は対戦相手の優勝候補大阪桐蔭に前半14対7とリードを許してから後半逆転して勝利を収めております。

桐蔭学園の逆転はいずれもその場における最善な策を選択する冷静さの勝利でした。

まず自分たちの修正点にフォーカスし、更に戦術面で事前に打ち合わせたものを再確認して遂行する。キャプテンを中心としたチームの向かうべき方向に一体感がありました。

まさに逆転する方策を粛々と遂行しているような落着きが見られました。

普段からチームの意思統一がなされ、色々なシチュエーションで対処する経験を通して試合における対応力を高めてきた結果がまさに本番に発揮されていました。

桐蔭学園は花園の緊張が高まる舞台においても、冷静に場面に応じた判断を遂行できる力が勝利を引き寄せたと思います。

 

団体競技でも個人競技でも、試合中に判断しなくてはならないことは生じます。

そして試合中は普段と違う環境であり、更にメンタル的にも追い込まれた状況になりがちです。このような環境で判断するため、頭がうまく働かないこともあります。

 

では、このような状況でもより良い判断をするためにはどうしたら良いでしょうか。

 

心の中に持つべきものとは

試合で緊張することは決して悪いことではありません。

緊張が集中力につながり、良い結果を生みます。心臓がドキドキするのも血流をあげて脳と身体に酸素を供給してパフォーマンスをあげようとしているのです。

しかし緊張が行き過ぎると、心と身体が固くなり、思考と動作に影響します。

 

よく「リラックス」と言います。限界の戦いをしている時に本当に「リラックス」しきってしまうと心と身体がゆるんでしまいます。

 

先日もとある空手の選手と、試合前に心を高めるのと冷静にいる部分とのバランスについての話をしました。その時にした話を思い出してまとめてみました。

 

心を高めて真剣な状態はとても良いと思います。けどその真剣な状況においても心の中に「冷静な部分」を常に持つことが大事です。つまり真剣さと冷静さを持ち合わせてこそ、本来の実力が発揮できるのです。

 

その心の冷静な部分を私は心の中の「静かな部屋」と表現して選手に説明することがあります。この「静かな部屋」のイメージは透明な壁で区切られて周囲の喧騒とは離れた安全な区画であり、自分らしく思考することができる部屋です。部屋の中にいる自分はひとりですが、全体を俯瞰する目線を持ち、自由な考え方ができ、現状を見てこれまでの積み上げをどう使うか適切に考えて判断することができます。どんな追い込まれた環境でもこの部屋の中にいる自分は守られており冷静に判断をすることができるイメージです。

 

試合に向かう「熱い心」と「静かな部屋」って相反するように思いますよね。

しかし、生理的に見ると「熱い心」は交感神経、「静かな部屋」は(腹側)副交感神経が司る部分であり、それぞれがその場に応じて適切に働く練習をしていけば良いのです。

熱い心の部分はイメージや音楽や言葉などで高めやすいと思います。

「静かな部屋」つまり冷静な心を鍛えるにはどのようなことが必要でしょうか。

 

静かな部屋を持つためには

まず、大事なのはこの冷静な心はフィジカルと一緒で、普段意識して練習することで鍛えられていきます。

では何を意識するのでしょうか。

ずばり

自分の気持ちを見ている第三者の自分

です。

日常生活における自分自身の思考・感情の動きを第三者的に感じるように試みてください。

 

例えば、日常的にイラっとした時「イラっとしている自分」に気づき、反対にすごく嬉しい時「嬉しい自分」に気づくことをこころがけます。

 

第三者的に感じにくい時には

「○○(自分の名)は△△と考えている・感じている」

と心の中で認識してみてください。これを心にラベルをつける意味でラベリングと呼びます。

 

恐らく自分の思考・感情を意識することってなかなかなく、慣れないと思いますが、繰返すことで必ず効果はあります。

 

この効果は「脱同一化」ということが可能になるということです。

 

脱同一化とは自分と自分の思考・感情の間にすき間をつくることを言います。

このすき間の確保が心の中に静かな部屋を持つ第一歩となります。

 

そして並行して競技の練習の場などで、何となくで良いのでこの「静かな場所」があるなあということを意識していきます。繰返し繰返し意識することにより、「静かな場所」から壁のガラスが段々に厚くなるイメージで「静かな部屋」が築かれていきます。

 

大事なことは継続です。

そして大事な事は客観的になれない自分を責めないことです。「次にこころがけよう」という気持ちが大切です。完璧を求めずに、心の中に自分なりの「静かな部屋」を構築すべく継続してみてください。

 

また、この静かな部屋を作るのには以前のコラム「スポーツにマインドフルネスが役立つ理由について③④⑤」にも述べましたが、マインドフルネスがトレーニングとして効果が高いです。

 

今まで述べて来た「静かな部屋」を心の中に構築して思い切って試合に臨むサポートもメンタルコーチとして行っております。興味のある方は下段の体験コーチングからお申込みください。

 

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
 
 
スポーツメンタルコーチ杉村康之
 
※セミナー他のメンタルコーチングやマインドフルネスに関するお問い合わせはお気軽にお知らせください。どのような内容でも構わないので気になることは是非ともお問合せください。

 

※個人向けの「体験メンタルコーチング」により自分自身の思考や感情が整理され、行動力があがります。「スポーツメンタルコーチング」に興味があり、体験してみたい方はこちらからどうぞ。

 

※すぐに誰にでも取組めるメンタルとの向き合い方の具体的方法をメール配信でお知らせ致します。

 

下記の案内もご参照ください。

○クールダウントークの案内

※競技を続けていてモヤモヤ感を持った時、気持ちの整理をするためのスポーツメンタルコーチの対話術を駆使した1対1のセッションの案内です。

その他のおすすめ記事

本番における焦りへの対処 ※現在の私のHP上ではラグビー選手をサポートの中心にしている表現ですが、全スポーツ競技を対象にサポートして‥ 続きを読む
試合でミスした時の気持ちの立て直し方 ※現在の私のHP上ではラグビー選手をサポートの中心にしている表現ですが、全スポーツ競技を対象に‥ 続きを読む
スポーツにマインドフルネスが役立つ理由について⑤ ~「体感」への気づきの向上へ~ ※現在の私のHP上ではラグビー選手をサポート‥ 続きを読む