昨日は久々に妻とランチに出掛けました。外食するのは久々で、家から天気の良い川沿いの道を散歩しながらレストランに向かいました。
ランチにかぼちゃの冷製スープが出てきて、スプーンですくい、一口味わいました。
う、美味い!
その味の丁度良い甘さとまろやかさや繊細さ、香りや丁度良い温度に驚きました。見た目も美しかったです。
手間かかっているなあ、というのが大雑把な味覚の私でも分かりました。
久々に五感を駆使して食事をしたという気がしました。
(五感でしっかりと食べ物を味わう「食べる瞑想」というものもあります)
改めて振り返ると、普段食事を味わっているようで、詳細には味わっていないなあ、ということに気づきました。
特に昼間は仕事の合間で、知らず知らずのうちに食事にかかる時間を短く済まそうとして、しっかりと味わっていない、と思います。
振返ると会社員時代もずっとそうでした。
しかも会社では味を噛みしめていないばかりか、食べているようで、何か別の事に頭が働いている「心ここにあらず」の状態でした。
今抱えている案件、午後からの会議、仕事でなくてもスポーツの試合結果(笑)等、常に食べながら、違うことに意識がとんでいました。
マインドフルネスではこの「心ここにあらず」の状態を
「オートパイロット」
もしくは
「自動操縦」
状態と呼びます。
そして、食事の後の午後からの打合せでもこの自動操縦状態の話題が出ました。
当日午後に、とあるジュニア・ユースの指導者と話をしたのですが、大会が近づいてくると不安になって実力が発揮できなくなる選手の話題が出ました。
勿論、個人毎に複合的な要因があり、そこに向かい合ってひとつずつサポートしていくのが我々メンタルコーチです。
しかし、話を聞いていると、
「勝てる気がしない」
「敗けたらどうしよう」
「失敗してしまうのでは」
などの(ネガティブな)思考が選手の頭に自動操縦で浮かんでいるのが想定されました。
スポーツ選手にとって、この心の自動操縦って切実な問題だと思います。
対処として大事なのは「心には自動操縦状態がある」ということへの日頃からの気づきだと思います。
自動操縦で浮かんでいることに気づいたら、良い悪いの判断はせずに、心に浮かんだことをただ「浮かんでいるんだ」と眺めて、受け流すことが大事です。
このような日常の思考習慣を身につけるトレーニングが「マインドフルネス瞑想」となります。
この瞑想法を日々続けると、まず意識が自動操縦になったことに気づきやすくなります。
この気づきが心の自由度を増す入口となります。
この選手自身の心に「自動操縦で浮かんでいる思考がある」という気づきは選手をサポートするうえでとても大事な部分です。
まず自身の心と上手に付き合う上でここが入口だと思っています。
このような自分の心と上手に付き合う気づきのサポートを日々個人セッションやセミナーで行い、選手には今後の競技や人生に活かしてもらいたいと思っています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
スポーツメンタルコーチ杉村康之